中国西部チベット自治区を発火点にした大規模騒乱は、
北京五輪の有力スポンサーにも厳しい判断を迫っている。
現在のところ、
スポーツと政治は別との立場が強調されているものの、
水面下では各社が集まって対応を協議するなどの動きが
始まっているもようだ。
北京五輪には、コカ・コーラやマクドナルド、
フォルクスワーゲンといった世界的企業12社が
「世界スポンサー」として名を連ねる。
中国市場への期待を背景に、この12社は、
各社ごとに少なくとも1億ドル(100億円)以上を
支払っているとみられる。
だが、チベット騒乱の拡大で、
五輪への関与が不買運動などのマイナス効果に
つながる可能性が無視できなくなってきた。
板挟みの状況は、各社に苦しい対応を強いている。
マクドナルドは「政治的問題については、
国連などの機関で早急な解決が図られるべきだ」との
声明を発表した。
12社の世界スポンサーのうち唯一の中国系企業で、
IBMのパソコン部門を引き継いだコンピューター・メーカーの
聯想(レノボ)は、
チベット騒乱後も「オリンピックは中国にとってすばらしい機会。
われわれはそれを支援できることを誇りに思っている」との
コメントを続けている。
こうした中、コカ・コーラは20日、
「北京五輪での役割からおりる予定はない」としながらも、
「チベットの状況を深く憂慮する」と、
一歩踏み込んだ声明を出した。
米紙ウォールストリート・ジャーナルによると、
中国への批判の高まりをうけ、
米主要スポンサーの幹部が4月初めまでにニューヨークに集合し、
対応を話し合う。
この会合はもともと、スーダン・ダルフール問題に対する
中国政府の姿勢を受けて設定されたものだったが、
「チベットの騒乱によって、
さらに緊急性を帯びることになった」という。
今回の騒乱では、
俳優のリチャード・ギア氏が五輪ボイコットを呼びかけたほか、
草の根レベルでの市民団体の抗議活動も活発化している。
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