天璋院篤姫の直筆とされる短冊が発見された。
発見したのは大阪府池田市の古文書収集家、
東田一郎さん。
篤姫直筆の短冊に記されているのは、
篤姫が将軍の正室となる直前の時期の和歌とみられ、
徳川将軍家への結婚を前に、
平和な世の中を願う思いが詠まれている。
専門家は「幕末の時代背景や篤姫の人柄を知る上で
価値の高い短冊」と評価している。
篤姫は、薩摩藩島津家の一門に生まれた
第13代将軍徳川家定の正室。
家定の死後、天璋院と名乗り、
養母として第14代将軍徳川家茂を支え、
幕末激動期の江戸城大奥を取り仕切った。
発見された短冊には
「年をへし池の岩ほの亀も猶 うこかぬ御世に契りてやすむ」と
記されている。
「結婚して年月を経ても平和な世の中で過ごしたい」と
幕府政治が弱体化する時代状況のなかで、
徳川家の嫁として平和な世を願う結婚前の決意が詠まれている。
短冊が包まれていた畳紙(たとう)には
「御台様御染筆御上り前に拝領 安政三辰年十月」と記されており、
安政3(1856)年11月に篤姫が江戸城に入る直前の時期にあたる。
短冊に使われている紙には、
金泥と銀泥のしま模様が入り、
幕末の流行もうかがえるという。
増田教授は「和歌で当時の政治状況を反映したものは珍しい。
年月も記されているため、当時を知るうえでは非常に価値が高い。
品格のある筆跡から、
素直で賢女だったことがうかがえる」としている。
発見した東田さんは
「島津久光のゆかりの品が欲しくて短冊を入手したが、
話題の篤姫のものが入っているとは思わなかった」と話していた。
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