大井川鉄道井川線の尾盛駅が
静かなブームになっている。
「本当に何もなくて感激」。
1日に数本ある電車以外にたどり着く方法がなく、
険しい山中にある無人の「秘境駅・尾盛駅」が、
静かなブームになっている。
山間部を走る大井川鉄道井川線の尾盛駅(川根本町)に
置かれたノートには「本当に何もなくて感激」など、
全国から訪れた人々が新鮮な驚きや感動を書き連ねている。
大鉄の名物・SLの終点千頭駅で1日4往復しかない
アプト式(歯車で急こう配を上る方式)鉄道に
乗り換えて1時間20分。
突然、無数の一升瓶が転がった野原に出る。
そこが「本当に何もなくて社員も驚く」(大鉄)尾盛駅だ。
あるのは小さなプレハブ倉庫とタヌキの像2体だけ。
民家はおろか、トイレも屋根も道もなく、携帯電話も通じない。
だが同駅の利用者は06年度176人、
07年度は254人と増えている。
今年度は7月末までで98人と年間300人ペースだ。
いつからか駅に置かれたB5判のノートには、
「あるのは静寂のみ」「降りるのが恥ずかしかった」
と感想が並ぶ。
全国500近くの秘境駅を訪れ、
ブームの立役者となった広島県三次市の会社員、
牛山隆信さんは「あの大自然にのみ込まれた感が面白かった。
一升瓶が転がっているのも、在りし日のロマンを感じた」と振り返る。
牛山さんの評価では、尾盛駅は北海道や
飯田線・小和田駅(浜松市天竜区)に
次ぐ全国3位の大秘境駅だ。
参考 :